【超便利】付箋の力を引き出す心理学の効果!これであなたも頼み上手になれる!
勉強の時に誰しもが使ったことのある付箋。「学習効率を上げるために付箋をどう使うか」検索したこともあるでしょう。
付箋と言えば、勉強でしか活躍しないという印象もありますね。しかし、そんな付箋には勉強以外にも、人間関係で便利なアイテムとして活躍します。
今回は勉強以外での付箋の使い方を紹介します。
<こんな人におすすめの記事>
・リーダーや幹事でみんなのまとめ役
・アンケートの回答率やコメントを実施する人
付箋が持つ効果とは
まずは日常で何気なく使っている付箋には、どのような効果があるのかを簡潔に抑えていきましょう。
付箋が持つ効果としては、
・相手に特別感を持たせられる
付箋は人の視線を集めやすい。というのも、環境にアクセントを加えることができるからです。
学校の教室では、たくさんの机がありますよね。その中のどれか1つに付箋が貼っていれば、自然とその机を視認しやすくなります。
他にも資料が配られたときに付箋がついてあると、付箋に目が行きますよね。
また、付箋があると他とは違う特別感を感じやすいです。皆さんが付箋を使う場面を想像してみてください。
「ここ大事だからすぐに見返せるように付箋をつけよう」「忘れちゃいけないから付箋に書いて、忘れないようにしよう」など、付箋を使うときは他よりも大事なことをわかりやすくするために、使いますよね。
付箋が大活躍!説得や頼みごとの際、意識すべきポイントとは?
相手を説得や依頼をするときのポイントですが、2つのことを抑えていきましょう。
・相手に「他の誰でもない自分自身が頼まれている」と実感を抱いてもらうこと
この2つを同時に行うことで、大きな効果が得られます。
実はこの条件は、付箋を使用することで満たすことができます。
本当に効果が得られるのかといったところを、実験の結果から見ていきましょう。
付箋に関する実験
ラディン・ガーナ―が行った実験で、学内の教授たちにアンケートの回答を依頼しました。アンケートに答えてもらうには何が必要かを調べることを目的とした。
50人の教授からなる3グループに分け、それぞれ異なるメッセージをつけて5ページのアンケート用紙を送付しました。
この時、コミュニケーションを取る手段としては、学内便のみで行っています。
実験1
- グループ①:アンケート用紙には付箋がついており、そこには手書きのメッセージとして「少しお時間をいただきますが、アンケートにご記入ください。ご協力感謝します!」
- グループ②:付箋は使わず、アンケート用紙に同じ手書きのメッセージを添え状の右上に書く。
- グループ③:アンケート用紙に手書きのメッセージはなく、ただ添え状のみ
回答率
- グループ①76%がアンケートを提出
- グループ②48%がアンケートを提出
- グループ③36%がアンケートを提出
考察
メッセージを書くことで、アンケートの回答・提出率が変わってます。
グループ②と③の違いからアンケートを受け取った側が手書きのメッセージによって、自分に頼まれているという感覚を受け取ったことでアンケートの回答率が上がった。
メッセージの内容に個人的な雰囲気、性格を感じ取ったことで親密感を感じ、アンケートに答えてくれたのかもしれませんね。
グループ①と②では28%も違いがあります。付箋をつけることでアンケートを受け取った側がメッセージに気づきやすくなったことが要因です。
視線を集めやすいという付箋の効果と付箋に書かれたメッセージ、付箋の存在によってより相手に「自分に頼まれている」と特別感を感じさせたため、この実験結果に繋がりました。
実験2
- グループ①アンケート用紙に付箋がついており、1度目の実験と同じ手書きのメッセージ
- グループ②アンケート用紙に何も書かれていない付箋がついている
- グループ③アンケート用紙だけで付箋はない
回答率
- グループ①69%がアンケートを提出
- グループ②43%がアンケートを提出
- グループ③34%がアンケートを提出
考察
実験1と実験2の違いとしてはグループ②に違いがありますね。
グループ②とグループ③を比較することで、付箋が視線を集めるといった効果がわかります。グループ②、③のアンケートを提出した率の違いは、そもそもアンケートの存在に気づいているか、いないかといった点もあるかもしれません。
また、ふとした暇なときにアンケートについてある付箋が目に入ったことがグループ②の提出率を上げたのかもしれませんね。
しかし、最も注目しないといけないのは実験1と実験2のグループ①・②ではないでしょうか。付箋とメッセージを組み合わせることが大切だと結果からわかります。
メッセージを手書きで書き、付箋をつけることで相手にアンケート用紙そのものや手書きのメッセージを見つけてもらう。そして、付箋とメッセージで相手に「自分自身に頼まれているんだ」と特別感を感じてもらうこと。
どんな付箋をつけるか、どんなメッセージを書くかで、自分の個性を加えることでより相手が感じる特別感は強まりますね。
付箋はそんな効果もあるの!?
実験の続きには追加のアンケートを行い、付箋があるグループとないグループに分けて、アンケートの提出が早くなるかどうかを調べたものがあります。
そこでわかったのが付箋をつけることで相手がアンケートの提出を早くしたということです!!
さらに面白いのが、付箋ありのグループの方がより多くのコメントを答えてくれました。
複雑な作業をお願いする場合は、個人的なメッセージをより多く書いた付箋の方が大きな効果を得られるようです。
付箋によって、個人的な雰囲気を込めることで相手に対してより強い特別感を感じてもらえる。個人的な雰囲気を入れるという方法ですが、参考にした本によると相手の名前や文章の最後に自分のイニシャル・名前を入れておくといった方法でも十分だそうです。
実際に皆さん自身がこのような付箋を受け取った相手に対して「この人、こまめな人だな」、「自分を頼りにしてもらっているように感じるな」と思いますよね!
まとめ
相手に依頼や説得をするときは付箋を上手く使うことがコツ!!
その理由としては相手に依頼・説得をするときには
- 個人的な雰囲気を加えることで
- 相手に他の誰でもない自分自身が頼まれていると実感を抱いてもらうこと
が大切であり、付箋を使うことで
- 視線を集めやすい
- 相手に特別感を持たせられる
といった効果が組み合わさり、メッセージを見つけてもらえると同時に相手がより特別感を感じる!!
付箋だと相手に直接言うのが苦手だなぁ~という方でも、取り組みやすいですね!
〇参考文献
記事を作成する(実験に関する記述の内容)際に参考にした書籍は『人を動かす力』です。
ハーバート・ビジネス・レビュー,「人を動かす力」,ダイヤモンド社,2021年8月31日,ケビン・ホーガン,「付箋をつけるだけで説得力は劇的に変わる」
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